不動産投資というと比較的手堅い投資というイメージがありますよね。
私も不動産の仕事をしていて、将来に備えて不動産投資を始めたいという人にもたくさんあってきました。
宅建士である私自身も、お客さんの気持ちになってみようというのもあったのですが、3棟ほど収益物件を所有しています。
ただ、プロでも失敗することがあるのが投資の世界。
不動産物件も例外ではありません。
しかしながら、失敗談などから学び、リスクができるだけ少ない物件を手にすることはできます。
今回は私が失敗しそうになった経験から、あなたの不動産投資ライフに役立てていただければと思います。
大学近くのワンルーム収益物件の罠
私が不動産投資を初めてすぐのことです。
当時の私は、1戸あたりの賃料が安くても大学近くのアパートであれば空室リスクは少ないと思っていました。
当時まだ若く、大学近く+バイク置き場がある+周りにバイトできそうな店舗も多いという条件のみで、ほかの要素を調べようとせず、不動産屋に問い合わせました。
もうちょっとイメージしやすいように、地域を特定できないくらいに情報を出しますね。
- 大学のほぼ目の前の物件
- 地上4階のRC造
- 1階が駐車場になっており各フロア3戸
- 当時空室3部屋
- 周辺にコンビニ3店舗
- 築13年
こんな感じの物件でした。
RC造で、築年数が比較的浅いにも関わらず、利回りは9%ほど。
当時の私でなくても、魅力的な物件と思われる方は多いのではないでしょうか。
ただ、3分の1も空室だったのを気にするべきでした。
この当時の私は、学生向けのアパートは出入り多いからなぁ…まぁすぐ埋まるでしょ
くらいの感じだったんですよね。
これが、お客様に販売するための仲介の立場であったなら、もちろん周辺環境や情報もしっかり調べるのですが
いざ自分が買うとなると、魅力的な物件にみえるものって
飛びつこうとしている状態なので、詳しく調べようとしないんですよね。
不思議と…
自分が当事者の時も第三者的な目線で見ることが大事だな…という教訓になりました。
これ、何が失敗だったかというと、目当ての大学の移転問題があったのをしらなかったんですよね。
大学生をメインターゲットにするのに、大学が移転するのでは話になりません。
結果的に、私は買わずに済みました。
なぜかというと、不動産屋が妙に急いでたんですよね。
なんかありそうだな…
と若い時の私でも思いました。
で、空室が多かった理由もわかりましたし、買わないという選択もできましたが
買っていたら今でも返済の資金繰りに困っていたかもしれません。
何かあてにしている物件はその目的物を調べよう
大学なり大企業なり、工場なり近くにあれば空室リスクを下げられるであろうという理由があるもの
またはメインターゲットになりうる組織を想定しているのであれば、移転のリスクが必ずあることを考えてほしいです。
私は、条件のみで魅力的と信じ込んでしまって買うところでした。
でも、大学が近くにあるからワンルームでも空室が埋まりやすいだろうという安易な考えだと思わぬ失敗をしかねません。
特にRC造の物件を買うとなると、長期で保有しようという方も多いでしょう。
ただ、その物件の耐用年数分、そこに大学があるでしょうか?
この辺まで考えてほしいのです。
これは、大学が耐震補強の工事をしたとか、新しい校舎を敷地内に建てたなどの情報が入れば、ある程度は安心できるものではあります。
大企業の工場の近くであれば、ファミリー向けの物件なら大丈夫だろうというのも一緒ですね。
その企業の業績はどうか?その工場を稼働している部門を切り離すような話は出ていないか?
また、ファミリー層を狙うのなら近くに歩いて行ける小学校や中学校があるか
その小中学校が統合されて閉校されるような検討がされていないか
など、確認しておかなければならないことは多いですね。
まとめ:不動産投資で収益物件を購入する時は第三者の目を持とう
不動産投資家としての勘ももちろん大事です。
直感で「この物件はいいものだ!」という経験はだれしもあるでしょう。
確かに競争相手がいるような物件もあります。
でも、競争相手がいるような物件でも冷静さを欠いて想定していたより高い金額で購入しようなどという際は、ぜひいったん落ち着いて第三者の目を持つことを忘れないでください。
投資ですから、リスクがあります。
そのリスクをいかに減らしていくかが投資を成功させるコツですよ。